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「有酸素運動をするなら20分以上行わないと脂肪燃焼効果が出ない」という話を聞いたことがありますか?
本当に20分未満では脂肪燃焼効果を期待できないのでしょうか?
答えは・・・
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答えはNo!現代のスポーツ科学では20分未満(例えば10分)の運動であっても脂肪燃焼効果があることが証明されています
今回は有酸素運動の脂肪燃焼効果について詳しく解説します。
なぜ「20 分以上しないと脂肪燃焼しない」と思われているのか?
以前のスポーツ科学では、
「有酸素運動は 20 分以上継続しないと、体内の糖質が消費され終わって脂肪が燃焼の対象にならない」
という説が一般的でした。
この説では運動初期のエネルギー源が主に筋肉中のグリコーゲン(体内に貯蔵された糖質)であるという生理学的な事実からこのように考えられていました。
特に 1970~1980 年代の生理学研究では、「中等度の有酸素運動を継続した場合、開始から約 20 分を境に、エネルギー源の中心が糖質から脂肪へとシフトする」というデータが発表されました。
この研究結果がフィットネス業界に伝わる過程で、「20 分までは糖質しか使われない→脂肪燃焼のためには 20 分以上の運動が必要」という単純化された解釈が広まったのです。
ですが、近年の研究では「短時間の有酸素運動でも脂肪燃焼に効果がある」ことが明らかになっています。
次の章で理由を解説します。
科学的根拠:短時間運動でも脂肪燃焼する3つの理由

近年では、運動生理学の研究の進歩により、「20 分未満の運動は脂肪燃焼効果が得られない」という旧来の常識が覆されました。
その根拠となるのは
「運動後も続く代謝促進効果(EPOC効果)が脂肪燃焼を継続させるとの研究結果」
「短時間の有酸素運動でも脂肪が活用されたとの研究結果」
「1回30分vs1回10分の有酸素運動による3か月後の体脂肪減少効果は同等であったという研究結果」
の 3つです。
根拠1)運動後も続く代謝促進効果(EPOC効果)が脂肪燃焼を継続させるとの研究結果
EPOCとは「運動後過剰酸素消費(Excess Post-Exercise Oxygen Consumption)」の略称です。
具体的には、運動を終えたあとも、安静時より多くの酸素を消費し、代謝が高い状態が続く現象です。
運動中に筋肉がエネルギーを消費すると、筋肉のエネルギーを補充し直したり、溜まった乳酸を分解したり、筋肉の損傷を修復しようとする作用が働きます。
この作用のエネルギー源として脂肪が積極的に使われるのです。
現在のスポーツ科学では、短時間の有酸素運動でも、運動強度を適度に設定すればEPOC効果が発生するとされています。
たとえば
「10分程度のウォーキング」
「階段の昇り降り」
といった日常生活に取り入れやすい運動でも運動後30~1時間程度の間、安静時より10~15%程度、代謝が高い状態が続くことが証明されています。(※1)
根拠2)短時間の有酸素運動でも脂肪が活用されたとの研究結果
複数の研究論文(※2)によると、中等度の有酸素運動を行うと
・ 運動開始 5 分目:脂肪がエネルギー源の約 25% を占める
・運動開始 10 分目:脂肪の寄与率が約 35% に上昇
・運動開始 20 分目:脂肪の寄与率が約 50% に到達
といった形で脂肪燃焼が進みます。
確かに20分以上の運動の方が一時的な脂肪の寄与率が高いと言えますが、5分や10分であっても脂肪がエネルギー源に使用されることが証明されています。
根拠3)1回30分vs1回15分の有酸素運動による3か月後の体脂肪減少効果は同等であったという研究結果
Journal of Obesity(2019)に掲載された研究では、週に 5 回、15分間の中等度有酸素運動を 12 週間行ったグループが、同じ週頻度で 30 分間行ったグループと同等の体脂肪減少効果を示したことが報告されています。
これは、運動後の過剰酸素消費(EPOC) も影響しています。短時間の運動でも、運動後に代謝が亢進してカロリーを消費するため、長期的な脂肪燃焼に貢献するのです。

「短時間でもよい」という事実は、運動を生活に取り入れようと思っている人々にとって心理的ハードルが下がり、継続しやすいと言えます。
まとめ:脂肪燃焼のコツは「時間」より「継続」

有酸素運動は、「短時間でも毎日続ける」が長期的な体脂肪減少への近道です。
コツコツと運動習慣を積み上げるのは、脂肪燃焼だけでなく疲れにくい身体を作ったり、仕事の集中力が高まる、ストレス軽減につながるなど、副次的な嬉しい効果もたくさんあります。

完璧を目指す必要はなく、
・通学や通勤時、エスカレーターではなく階段を昇る
・バス停や電車でいつもより一駅前で降りて徒歩の時間を長くする
・家の階段で踏み台昇降をする
等といった小さな取り組みでOKです。
ぜひ実践して健康的な体と理想の体脂肪率を手に入れましょう。
実践しよう!|日常生活に有酸素運動を取り入れやすくする3つのアイテム
最後に、日常生活に有酸素運動を取り入れやすくするおすすめアイテムを3つ紹介します。
- スマートウォッチ
- ウォーキングシューズ・ランニングシューズ
- 踏み台昇降
順に紹介します。
スマートウォッチ|あなたの生活・運動のナビゲーター
多くのスマートウォッチには短時間の有酸素運動を積み重ねる上でモチベーションUPを促す以下の機能が備わっています。
- 1日の歩数を測定する歩数計機能
- 運動時や平常時の心拍数をモニタリングする機能
- ランニングやウォーキング時の距離やペースを計測できる機能
特に、アップル社のApple Watchやグーグル社のPixel Watchが多機能で使いやすくおすすめです。
また、スマートウォッチには睡眠の質をモニタリングする機能やスマートフォンの通知機能もあり、あなたの日常生活をより便利で豊かにしてくれること間違いありません。
ウォーキングシューズ・ランニングシューズ|動きやすいから運動習慣を続けやすい
これからウォーキングやランニングを始めるなら、まずはシューズ選びから始めましょう。
一般的なスニーカーと比べてウォーキングシューズやランニングシューズは、クッション性・安定性・動きやすさに優れています。
結果として、膝や腰への負担を軽減し、長期的に運動を継続することができます。
一般的に、ウォーキングシューズはランニングシューズと比べてやや重量があり、運動の安定性に優れています。
一方、ランニングシューズはウォーキングシューズと比べて軽量で高反発。走るのが楽しくなる設計です。

目的に応じてシューズを選びましょう。
おすすめの商品を以下にまとめました。
▼ランニングシューズなら日本人の足に合いやすいアシックスがおすすめ!
▼ウォーキングシューズなら安定感が高く歩きやすいニューバランスがおすすめ!
踏み台昇降|自宅で手軽に有酸素運動を取り入れられる
自宅に踏み台昇降を置くことで、天気や時間を選ばずに有酸素運動ができます。
また、紫外線で日焼けしたくない人にとっても踏み台昇降を購入するメリットがあるでしょう。

例えば以下のような踏み台昇降機具を用意すれば場所を選ばないのでテレビや動画を見ながら運動ができるのもポイントが高いです。
参考文献
- ※1 European Journal of Applied Physiology 掲載論文「Excess Post-Exercise Oxygen Consumption in Short-Duration High-Intensity Exercise」
- ※2-1 Journal of Applied Physiology 掲載論文「Substrate Utilization During Prolonged Submaximal Exercise in Humans」
- ※2-2 米国スポーツ医学会(ACSM)編「ACSM’s Guidelines for Exercise Testing and Prescription」
